若者はホントに内向き志向なのか?

一昨日だったかの日本経済新聞夕刊の一面に、「育てグローバル人材」という記事がありました。内向きと言われる若者をグローバルに通用する人材に育てるため、産業界が色々と後押しをし始めたという内容です。この記事だけを読んでいると、最近の若者は海外に目を向けていないのかと思ってしまいます。
が、その記事に添えられている「日本から海外への留学者数」というグラフを見て、いやいや、留学者数は増えとるやないか〜!とツッコミを入れたくなりました。ピークだった2004年から比べれば減っているものの、2008年には6万人以上の人が留学しています。私が大学生だった80年代後半には、留学者数が2万人にも満たなかったことを考えると、大幅に増えている訳です。これでホントに内向き志向?
「新入社員へのアンケートでは、海外勤務を希望しないヤツが増えている」とか「商社に入って国内勤務を希望する社員がいる」という話もネットではよく見ますが、海外でぜひ仕事したい!という若者も増えているそうです。今は、柔軟な発想で軽やかに国境を越えていく若者もたくさんいますしね。要は二極化しているだけで、グローバルな人材は以前より増えているのではないかと、むしろ思います。
逆に、「最近の若いのは内向きだ」などとボヤいているオッサンの方に、よっぽど内向きなヤツが多いと思います。かく言う私も、かつては香港を拠点に中国や東南アジアでバリバリ遊んで…いや違った、仕事をしていたのに、いまやすっかりドメスティックな仕事に安住してしまっていますからねぇ、ヒトの事は言えません。