Web2.0が殺すもの

Web2.0が殺すもの (Yosensha Paperbacks)

Web2.0が殺すもの (Yosensha Paperbacks)

ここ数ヶ月、目にしない日は無いというくらいの言葉「Web2.0」ですが、いったいどういう意味なのか、どうにも釈然としません。ベストセラーになった「ウェブ進化論」を読んだところで、ははぁ、なるほど、そういう見方もあるのか〜、くらいの感想は持ったものの、やはりよくわからない。佐々木俊尚氏の「Google 既存のビジネスを破壊する」も読みましたが、ちとGoogleを褒め過ぎじゃないのか?Yahoo!は限界とか言うけどホントにそうか!?と思ったりして。神田敏晶氏の「Web2.0でビジネスが変わる」に至っては、Web2.0を過剰に礼賛し過ぎで内容が頭に残っていません・・・。
最近では、日経新聞の夕刊に「Web2.0革命の旗手たち」なんて連載ものの記事が登場し、Web2.0企業と巷で言われている会社の創業者を取り上げて記事にしていますが、日経新聞に出るようになるとWeb2.0という“用語”もそろそろ旬が過ぎたなぁ、などと思いながら読んでいたりします。Web2.0が新しい潮流であることはわかりますが、世間で言われているほどスゴイものなのか、結局のところ私はよく理解できていません。
そういう状況で、先日本屋でふと見かけた「Web2.0が殺すもの」を購入し、結構面白くてすぐ読んでしまいました。タイトルからわかる通り、最近のWeb2.0礼賛や、Googleはスゴイという風潮を皮肉りながら批判している本で、「ウェブ進化論」にも辛口のツッコミを入れています。が、しかし結局はこの本が一番スッキリと現状のWeb2.0ブームを理解させてくれたように思います。
日本のブロードバンド環境は世界一となりましたが、それでもインターネットに無縁な人たちというのはまだまだ沢山います。ネットの世界で起きていることだけが全てだと思いがちな最近ですが、この本を読んで、ちょっと冷めた目で見てみるのも良いかもしれません。でも、そんなこと言ってるから遅れた人になってしまうのかなぁ私は。