書道の授業について

今日は小学校の学校公開日でした。私が小学生の頃は「参観日」で平日の一日限定でしたが、今は一週間に渡って学校を公開し、親のみならず近所の人も参観OKというスタイルになっています。で、平日だけではオトーさんが見に行けないので、今週だけは土曜日も授業が行われたという訳です。
二時間目の途中から見に行ったところ、書道の時間でした。静かに習字に没頭しているかと思いきや・・・教室の中はワサワサとなかなか大変な状態になっておりました。まだ三年生ですからねぇ、落ち着いて字を書くなんてことは難しいのかもしれませんね。ま、それはいいとしても、嘆かわしかったのは字を書くまでの過程です。今時の小学校では硯で墨を擦らないんですね。みんなボトル入りの墨汁を使っていました。硯は勿論使っているのですが樹脂で出来た代物で、実際には墨を擦ることはできないマガイ物です。硯はただの墨汁入れと化しております。
書道ってのは、墨を擦るところから始まるものだと思うのですが、もうそんなことは学校で教えていないんですね。墨を硯でシャカシャカ擦りながら心を落ち着けるという過程がスッポリ抜けております。そんなんで書道を教える意味があるのでしょうかねぇ・・・。相変わらず字を書くのが下手で、書道の授業が大嫌いだった私が言うのも何なのですが、どうも書道の大事なところを端折ってしまっているような気がします。
もう一つ驚いたのが、出来た作品に名前を書くところです。なんと、習字した半紙の裏面に鉛筆で名前を記入するんです。”裏面”とか”鉛筆”とかは、書道で出てこないですよね普通。字を書いた半紙の左側に、細い筆で何年何組、氏名、を書くのが当然だと思っていたので驚きました。なんか、今時はお習字の流儀も随分と変わってしまっているのですね。
パソコンとケータイのせいで、”字を書く”という行為がすっかり廃れた時代ではありますが、だからこそ学校では、字を書くということをキッチリと教えて欲しいなと思いましたです、はい。